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土地劣化と森林破壊の真実──数字が示す地球のSOS

1章 土地劣化の現状:多様な視点から数字を読む

先日、私はSDG15「陸の豊かさも守ろう」をテーマに、多様な動物たちとの対話を行いました。私のような経済学者にない視点から多くの意見や疑問をいただき、非常に新鮮な気づきを得ることができました。皆さんにもぜひ一緒に考えていただきたいと思います。


「陸の豊かさも守ろう」
「陸の豊かさも守ろう」
 DR.ラビ
 DR.ラビ

DR.ラビ(学者らしく、主観を交えつつ)「本日は、まず客観的データを整理します。・2015~2019年の5年間で毎年1億ヘクタールの良好な土地が劣化し、約13億人の生活に影響しています(世界の陸地面積の約20%)​。・2000~2020年で保護区域は10%→15%に増加したにすぎず、残り85%の土地は依然として手つかずです​。これらの数値は、一人ひとりの行動がどれほど緊急かを示す羅針盤なのです。」





トラのトラジー(宇宙的かつ詩的に)「大地よ、聴きたまえ。昆明―モントリオール生物多様性枠組みは、2030年に23の聖なる誓いを結び、2050年に四つの叡智の門を開くと宣言している。私たちの視座は、局所にとらわれず、全体の調和へと至る“宇宙の叡智”を抱くこと…これこそがホモ・ハイパーサピエンスの真の務めなのだ」
ゾウのゾウママ(包容力あふれる励ましで)「日本では国土の約67%が森林ですが、世界の森林面積の38%が何らかの劣化を経験していると報告されています(FRA2020)​。たとえ一人の力が小さくとも、森は葉が集まって大樹となるように、皆の行動が大きな変化を生むのです。安心して、一歩を踏み出しましょう。」
タヌキのタック(怯える声で、背中を丸めて)「そ、そんなに多くの土地が劣化しているなんて…僕たち市民には何ができるのか、いまは手探りです…胸が苦しくなります…」 ​
ハリネズミのハリィ(情熱的に、行動を促す口調で)「数字を見て終わりじゃない!#ActNow キャンペーンで“1 Million Actions for Our Common Future”に参加を。農業が森林破壊の主因なら、消費行動でも変化を起こせるはずだ!」
DR.ラビ(まとめとして未来志向で)「今日は多角的な視点を交えながら、SDG15の“数値で見る現状”を整理しました。次回は、黒ネズミがサンゴ礁魚に及ぼす影響や、キツツキの営巣地選択など具体例を通じて、これらのデータが“現場”で何を意味するのかを深掘りします。どうぞご期待ください。」

第2章 国際データで見る土地劣化と森林破壊の要因


地球規模で進行する土地劣化や森林破壊は、もはや“遠い国の話”ではありません。ここでは、国際的に共有されているデータに基づいて、私たちの消費行動がいかに自然環境に影響を与えているかを可視化していきます。



この図では、世界の中でどの国がどの程度「劣化した土地」を抱えているかを色分けで示しています。約20%の土地が既に劣化しており、その影響は農業、生態系、そして人々の暮らしにまで及んでいます 。


図2:熱帯森林破壊の主なドライバー(2005〜2013年)
図2:熱帯森林破壊の主な要因(2005〜2013年)

図2. 熱帯森林破壊の主な要因(2005〜2013年平均)


この図は、熱帯地域における森林破壊の主な要因を農業用途別に分類したものです。牛肉生産や油糧作物(大豆・パーム油)、紙や木材目的の植林などが大きな割合を占めています。牛肉生産(特にブラジル)や油糧作物(大豆・パーム油)の拡大が森林伐採の主因であり、インドネシアやアフリカにおける一部の自給農業は過少評価されている可能性も指摘されています 。


対話:国際データから見えてくること

DR.ラビ(国際データを示しながら)「図1を見れば、世界中で土地がどれほど劣化しているか一目瞭然です。2015年時点でおよそ20%が劣化済み──これは農業の持続可能性をも揺るがす数字です。図2では、熱帯地域の森林破壊の41%が牛肉のための放牧地拡大、18.4%が大豆・パーム油などの油糧作物の農地拡大というように、主な“要因”が明確にされています。インドネシア、アフリカでは自給的農業の影響が統計に反映されにくく、実際の被害はさらに深刻かもしれません。」
トラのトラジー(修行僧のように穏やかに「大地よ、聴きたまえ…。昆明―モントリオールの誓いは、2030年に23の目標を、2050年には四つの叡智の門を開くと説いている。我らに求められているのは、断片の知ではなく、地球全体を見渡す“全体性のまなざし”──まさに宇宙的な視座なのだよ。」
ゾウのゾウママ(包容力に満ちて)「牛肉やパーム油の需要が、知らぬ間に遠くの森を削っているのです。だからこそ、日々の選択が未来の森をつくるという意識が大切なのですよ。」
タヌキのタック(心配そうに)「でも…そんなの、スーパーで買い物してるだけじゃ分からないよ…。僕が選ぶものが森林に関係してるなんて、今日まで考えたことなかった…。」
ハリネズミのハリィ(熱を込めて)「だから今こそ#ActNow! 1 Million Actionsのひとつとして、食材や日用品を選ぶ時に“森林フレンドリー”を意識してみようよ。“何を買うか”が、森を救う投票になるんだ!」
DR.ラビ(冷静にまとめて)「私たちが立ち向かっているのは、複雑に絡み合ったグローバルな構造です。しかしその全体像を知ることで、一つひとつの行動の意味がはっきりしてきます。次章では、こうした数字が“現場”でどのように表れているのか──黒ネズミとサンゴ礁魚、キツツキの営巣の話から解き明かしていきましょう。」

まとめ:データが示す未来へのヒント

私たちが日々口にする食材、使っている紙や木材製品。その一つひとつが、世界のどこかの「森林」や「土地」とつながっているかもしれません。

本章では、以下のような重要なポイントを確認しました:

  • 世界の劣化土地はすでに 国土の約20%(2015年時点)

  • 熱帯森林破壊の主な要因は 牛肉生産(41%)油糧作物農地拡大(18.4%)植林目的の伐採(13%)

  • アフリカでは自給的農業による森林の一時的劣化が統計に現れにくく、過小評価の可能性あり

  • 日本の森林率は約67%と高いが、国際的視野が不可欠

こうした現状に対して、できることは“シンプルな行動”から始まります。「買い物で選ぶものを見直す」「#ActNowキャンペーンに参加する」「話題にする」──それぞれが一つの“投票”であり、“森を守る小さな選択”なのです。


次回予告:数値の向こうにある「命」と「選択」

「数字はただの情報に過ぎない。だが、その裏には“誰か”がいる」──

次回は、数字では捉えきれない「現場のリアル」に迫ります。

  • 黒ネズミがある無人島で引き起こす“生態系の連鎖的変化”

  • キツツキが巣を作る場所をどう“選ぶ”かという微細な判断

  • それらの事例から、「土地の劣化」がどのように“個”の生存に影響を与えるのか──

論理と観察が交差するフィールドへ、皆さんをご案内します。どうぞお楽しみに。


数値の向こうにある「命」と「選択」
数値の向こうにある「命」と「選択」

📚参考資料

・環境省(2019)「IPCC特別報告書(SRCCL)要約版」 https://www.env.go.jp/earth/ipcc/special_reports/srccl_brief.pdf

・林野庁(2023)「森林・林業白書(令和5年度)」 https://www.rinya.maff.go.jp/j/kikaku/hakusyo/r5hakusyo/index.html

・外務省「砂漠化対策に関する日本の取組」 https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/kankyo/sabaku/index.html

・FoE Japan(2020)「パーム油と森林破壊」 https://foejapan.org/issue/20100101/4815/

・Our World in Data(2019)「Share of degraded land(2015)」 https://ourworldindata.org/grapher/share-degraded-land?time=2015

・Our World in Data(2019)「Drivers of tropical deforestation」 https://ourworldindata.org/drivers-of-deforestation

・林野庁(2022)「世界森林資源評価(FRA2020)概要」 https://www.rinya.maff.go.jp/j/kaigai/attach/pdf/index-54.pdf




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