🌍 河口の水は、自然のフィルターだった!
- アーシィ

- 2025年4月28日
- 読了時間: 4分
~アーシィと学ぶ、回復した河口と未来のために~

アーシィの問いかけ:
前回、私たちは魚とプランクトンの“すれ違い”をめぐるお話をしました。自然界のリズムがほんの少しズレるだけで、どれだけ大きな影響が起きるか──それを感じてもらえたらうれしいな。
でもね、河口にはもうひとつ、ものすごく大事な役割があるんです。それは、川から流れてきた水をきれいにしてから海に送り出すこと!
まるで、地球が作った巨大な「自然のフィルター」みたいなものなんだよ。

🌱 河口は水をきれいにする力を持っている!
河口(エスチュアリ)では、淡水と海水が混ざる不思議な環境が生まれます。この場所には特別な力があって──
川から流れてきた汚れ(栄養塩や有機物)をキャッチして
きれいにろ過しながら
海にそっと流しているんです。
それはまるで、森が空気をきれいにするように、河口は水を守る「守り手」の役目を果たしているんだよ。

🧪 西スヘルデ河口での一年間の調査!
アーシィたちは、オランダにある西スヘルデ河口(Western Scheldt Estuary)で、こんな実験をしました。
【調べたこと】
淡水域(川の水)
汽水域(淡水と海水が混じるところ)
海水域(海の水)
この3つの場所から、水と底の泥(堆積物)を採取して、
窒素(N)
リン(P)
ケイ素(Si) などの栄養塩の量や、
酸素(O₂)とのやりとりを観察しました。
しかも、自然と同じような温度や光の環境を再現して、リアルな変化を調べたんだよ!
📊 そしてわかった、うれしいこと!
🌟 河口は回復していた!
かつては汚れていた西スヘルデ河口だけど──今はもう、
酸素が豊富
富栄養化は起きていない
水がどんどんきれいになっている
という、元気な状態になっていました!
🌟 水のタイプごとに、働き方が違った!
場所 | 栄養塩の動き | 酸素との関係 |
淡水域 | 窒素とリンをたくさん吸収 | 中程度の酸素交換 |
汽水域 | 窒素を吸収、リンを少し放出 | 酸素交換がとても活発 |
海水域 | 窒素とリンを放出 | 酸素交換が非常に活発 |
つまり、川に近いところでは「栄養を吸ってフィルター」になり、海に近いところでは「有機物を分解して水をきれいにする」役割を担っていたんだね!
🔥 でも気をつけて!
「水温」がフィルターの働きに大きな影響!
研究では、
水温が上がると、
微生物たちが元気になって、
有機物の分解スピードが速くなることもわかりました。
これはいい面もあるけれど──地球温暖化で水温が上がりすぎたら、自然のフィルターのバランスが崩れてしまうかもしれないという心配もあるんです。
アーシィからのメッセージ
「小さな川の水も、最後には海にたどり着く。その途中にある河口を守ることは、地球を守ることなんだよ。」

私たちができることは──
肥料や洗剤の使いすぎに気をつける
雨水をきれいに流す工夫をする
使い捨てを減らす
そんな小さな行動から、はじまるんだよ🌟
📚 このブログから学べること
1. 川と海が出会う場所を知ろう
川の水と海の水が出会う**河口(かわぐち)**は、とても大事な場所だよ。きたない水を、自然がきれいにしてくれるところなんだ!
2. 水のあたたかさで、自然のはたらきが変わる
春や夏、冬では、水のあたたかさがちがうよね。水があたたかくなると、自然のフィルターのはたらきも変わることを知ろう。
3. 気候変動(きこうへんどう)が自然にあたえるえいきょうを考えよう
地球があたたかくなりすぎると、自然の力がよわくなってしまうかもしれない。河口も守らなきゃいけないんだね。
4. じぶんにできることを考えよう
ゴミをへらす、むだに水をよごさない、そんな小さな行動が、海や川を守る力になることを知ろう!
🔖 参考資料
Dunia Rios-Yunes et al. (2023)Annual biogeochemical cycling in intertidal sediments of a restored estuary reveals dependence of N, P, C and Si cycles to temperature and water column properties.Estuarine, Coastal and Shelf Science
Science Journal for Kids: How do estuaries improve water quality?
Data Nuggets: Urbanization and estuary eutrophication


コメント